一昨日、東上野にある『江戸からかみ』の東京松屋さんに行ってきました。
唐紙と聞くと、京都の唐紙を思い浮かべる方が多いと思いますが、東京にも伝統を守り続ける「江戸からかみ」があります。 今回は 江戸からかみ を皆さんに届けたくて、東京松屋さんのショールームに伺ってお話を聞いてきました。
ほ~ら、なんて素敵! こういうところに来るともう私は uki uki ♪ waku waku ♪ です。
唐紙は、字の通り平安時代に中国から京都に伝来したそうですが、徳川家康が江戸幕府を開いて以来、武家屋敷の襖から神社仏閣、また商人や町人の家までからかみの需要が増えたため、京都の職人さんたちが江戸に移住してからかみの需要に応えたそうです。
からかみの柄は本当に素敵なものばかりですが、「京からかみ」の公家の有職紋様や寺院向けの柄に比べて、「江戸からかみ」は町人文化によって草木などの自然をモチーフにした柄や、縞や格子などの粋な柄が生まれたそうです。
その頃の何千~万にも及ぶ版木は、幾度かの江戸の火災や関東大震災、東京大空襲で、多くを失ってしまったそうです。
これが昔の版木です。幅は襖の半分ほど。
この版木に雲母(キラ)などの顔料と糊を混ぜた絵の具を塗り、その上に紙をのせて文様を写しとります。一枚一枚手摺りしたものを数枚貼り合わせて一枚の襖にするので、昔の襖には貼り合わせの跡が入っています。
幾度の火災により焼失した版木ですが、戦後になって上の写真の様に幅が倍の復刻版が作られました。火事の多い江戸ではその度に重い版木を持ち出すのは困難なため、持ち出し易い伊勢型紙(柄を彫り抜いた渋紙)も利用していて、井戸や土中に埋めて守ったことで今に伝わったそうです。こうして江戸からかみは木版だけでなく、伊勢型紙を用いたものや金箔銀箔などの砂子の加飾によって多彩な表情を楽しめます。
版元であった東京松屋さんは、東京に数件残る職人工房と共に「江戸からかみ」の復興と技術の継承を願って、江戸からかみ協同組合を結成し、江戸からかみの永続に努めていらっしゃいます。
どうぞ一度東京松屋さんを訪ねてみてください。 1階にはカード・ハガキ・便箋などの商品、2階は昔の版木などの資料や、からかみの襖の見本が並べられています。本当に素敵ですよ♪
東京松屋 http://www.tokyomatsuya.co.jp/ (稲荷町駅 徒歩2分)
東京まで行けないわ~という方のために、少しずつですが江戸からかみのカードなどを木乃香で販売させて頂くことになりました。楽しみに待っていてくださいね♪
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